マイインク(MYINK)は、日本のクリエイティブアーティストであるKAZUAKIが2019年に創始したアートブランド。
これは、ある男の物語である。
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「よし、今日の仕事も終わり!お疲れ様〜!」
ビルの彼方に夕陽が沈む午後7時。同僚に別れを告げ、軽やかな足取りで家路に向かう。いつもと違い、心地よい風が肌を撫でる。今日は前から注目していたアレをアップする日。気分も高まり、つい最寄りのコンビニで余分な物まで購入してしまう。
ガチャガチャと鍵を開け、部屋の中に入る。出かける前に吹いたホワイトムスクの芳香剤がうっすらと残っていて、彼の嗅覚を優しく刺激する。
部屋中には無数のアート作品やデザイン性の高いフライヤー等が所狭しと飾られている。クローゼットにはたくさんのブランド服が並び、彼はいつもの定位置であるオシャレな小物が並ぶデスクに座った。
「ここをこうして・・・と。よしアップ完了!」
お気に入りのBGMを流しながら軽やかな指先でPCを操作する。彼が行っているのは、未だ世に知られていないブランドやアーティストがいかに素晴らしいかを発信しているサイトの管理人である。小さい頃から洋服や音楽、アートに目がない性格が災いして、上京してからほぼ毎日飲み歩きながらその業界に携わっている人と交流し、情報を得ている。
当初は趣味の範囲内でやっていたが、見ず知らずの人から感謝のメールをもらう度に「もっと頑張ろう」と言う目標を見つけ、現在に至る。
「喉乾いた。。。」ひと休憩つこうとコンビニで購入した袋をデスクに広げると、そこには見慣れないカードが。
「なんだこれ?あそこのコンビニの広告かな?」
ゴミ箱に捨てようと思い手に取った瞬間、周りの光景が一変した。まるで灯りのスイッチをOFF→ONにしたような、一瞬の出来事である。
「え?ここは・・・どこだ・・・?」
驚いてカードから手を離すと、そこはいつもの部屋。
冷や汗と鳥肌が身体中を駆け巡り、心臓の鼓動は次第に早くなる。震える手をおさえながら、ゴクリと生唾を飲み込む。恐る恐るもう一度カードに触れると、先程と同じ見慣れない場所。
光が差し込むその場所は、グラフィティに反射して怪しく輝いている。彼は一体何が起きているのか考えた。
日本じゃ・・・ない・・・?いや、日本か・・・?
口はあんぐりと開き、瞬きをするのも忘れ、ただただその光景を眺めている。
独特の雰囲気に包まれた謎の世界・・・。目の前には今までの生活で見たことのない機械や建物が並んでいる。
画像には、スマートフォンにMYINK(マイインク)と何かのコインが描かれている。INVITATION・・・?招待状・・・?
彼はハッとした。まるで頭の中で稲妻が落ちたような感覚。
もしかしたらMYINKと言う世界に連れてこられたのか・・・?
その時、カードに描かれている内容がとある場所の地図に突然変わった。
「現在地がココだから・・・あっちの方向か?」
目的の場所の方角に目をやると、そこは大きい城のある巨大な街だった。自然と身体が吸い寄せられるように彼はその方角に歩き出した。まるでこの出来事が運命だったかのように彼の物語は動き出した。
地図の描かれている場所に到着し、彼は街の全体を見渡した。見慣れない乗り物に乗って移動する人、眼前に映し出されている映像をタッチしたり広げたりして、何かのサービスを受けている人。気持ちよさそうに空を飛んでいる人もいる。明らかにここでの生活を楽しんでいる。
都会だが、街全体に緑や水が多い幻想的な場所。どうやらここは近未来のような場所のようだ。手に持っていたカードから地図は消え、元の招待状に戻っていた。
「すげぇ・・・」心が躍るほどのワクワク感。。。自然と笑みがこぼれ、小走りで街の中を探検する。
「いや、まずココはどこなのか・・・」辺りを歩いて色々な人に訪ねた。が、皆同じことを言っている。
「ここはMYINKの未来都市、EDENと言う場所だよ。君は、MIKを持っているかい?」
どうやらこの世界の通貨はMIKと言う独自の通貨があるらしい。
詳しく話を聞くと、どうやらこの通貨でこの世界の商品と交換出来たり、ゲームで遊んだり、仲間同士で受け渡しが出来たりするらしいが、まだ多くは謎に包まれている。
彼はビルの一角から街を眺めながら今日起きた出来事を考えていた。
なぜこの世界へ連れてこられたのか。この世界は一体何なのか。なぜ選ばれたのが”自分”なのか。
街を眺めながら物思いに耽ていると、彼はとある場所が目についた。看板には[MIK COIN]と書かれている。そう言えばMIKを持っているか聞かれたな・・・。早速出向くことにした。
店の中に入り、店員らしき淑女に彼は両替をしたい旨を伝えた。するとその淑女は優しく説明してくれた。
「ふむ・・・あなたは日本からやってきたのですね。私はアルテミスと申します。両替を希望との事ですが、まずこの世界で住むためには住人登録をする必要があります。ココを触ってみてください。」
アルテミスが差し出したカードには[REGISTER]と書いてあり、触ってみると一瞬にしてそのカードは住人登録をするための資料に変わった。
住人登録を記載し、カードをアルテミスに渡すと、アルテミスは各項目を確認して私に言った。
「・・・よし。大丈夫ですね。これであなたもMYINKの住人になる事が出来ました。おめでとうございます。ですが、これだけではこの世界で暮らしていく事が出来ません。」
彼は「え?」と驚いた。
「この世界はMIKという通貨を発行しています。その通貨は特別な財布(ウォレット)でしか管理できません。円やドルだと普通の財布で管理可能ですが、MIKはブロックチェーンで管理されている実態のないバーチャル通貨なのです。もちろんMIKを持っていなくても生活できますが、それではこの世界を楽しめません。ちなみに・・・今あなたの持っている財布はなんの役にも立ちませんよ。」
不安になりながら彼はアルテミスに質問した。「どうしたら良いんでしょう?」
アルテミスはカードを手渡してきた。
「【HB WALLET】と言うウォレットを手に入れるのです。早速あなたにお渡ししましょう。」カードは2種類あり、該当する方を手に取るとカードは一瞬にして財布に変わった。
※HB WALLETの初期設定などはコチラ
「早速、あなたが来た理由の両替についてですが・・・」アルテミスは続けて話した。
「この世界でMIKを手に入れる方法は、①支援 ②各イベント・ゲームでの報酬 ③住人同士での受け渡し の3種類です。」
「①についてですが、まずはここから両替したい希望額を入力し、送信することです。最初は数字が0になっているので、0の部分をタップして入力してください。」※支援するにはクレジットカードが必要です。
(支援ってなんだ・・・?)そう思いながらアクセスしてみると、瞬時に換金所へとたどり着いた。
「その換金所は、この世界を作られたKAZUAKIが運営しています。」
「まだ世に出ていない超一流のクリエイティブアーティスト・・・ここではXと言っておきましょうか。そのXから直接指導を受け、そのとてつもないスキルを身に着けた人物がKAZUAKIです。Xはアートやデザイン、その他幅広い分野において特別秀でた才能を持っており、いわば現代におけるクリエイティブの天才です。そのXからヒント得てこの世界を構築した弟子のKAZUAKIを、私達住人はアポローン神の生まれ変わりだと信じています。KAZUAKIのクリエイティブ活動を支援するために私達が寄付をし、その対価(100分の1)としてMIKを受け取れるのです。ちなみに日本円だと、100円→1MIKになります。」
アルテミスは続けてこう伝えた。
「しかしながら、MIK→円などの現代通貨への両替は出来ないのです。これは現在この世界の仕組み上禁止とされています。両替完了後は”とある場所”からKAZUAKIへ連絡を取ってください。確認が出来次第MIKが支給されるので、少し時間はかかります。」
なるほど・・・私は深く頷き、慣れない手付きで10000と入力し支援した。するとわずかな時間で私のウォレットには100MIKが入金された。
「続いて②ですが、これはこの世界で様々なゲームが行われています。とある場所でだったり、InstagramやTwitterなどの各SNSを活用したもの。未定ではありますが、MIKコインを使用してのカジノなども今後造られるだろうと噂されています。そのゲームやイベントで増やす方法があります。」
「最後に③ですが、これはあなたが手にしたウォレットに秘密があります。」アルテミスは私にウォレットを触るよう言った。
「なんだこれ・・・」私は驚いた。ウォレットからこの世界の住人誰でもコンタクトが取れるよう繋がっているではないか。ウォレットの中でコミュニティのネットワークが形成されている・・・。
現実世界ではあり得ない出来事に頭の中は混乱し、呼吸が乱れる。
「これはこの世界の住人しか入ることができない特別な空間になります。もちろんKAZUAKIもいます。」
なるほど・・・これが”とある場所”の正体か。
「ここでは様々なお知らせやゲームイベント、次世代に活きるニュースやアイデア、クリエイターならではの視点を超極秘で配信しています。住人ともコンタクトを直接取れるので、住人に役立つ事をすればその住人からMIKが手に入ります。例えばそう・・・誰かの仕事を手伝ってあげたり。様々な良い事をしてMIKを手に入れてください。」
「MIKの使用用途はどんなものがあるんですか?」
彼はふとした疑問をアルテミスへ投げかけた。
「MYINKはアートブランドですが、アパレルも手掛けています。世の中に存在するデザインは全て対象内です。Tシャツ・インテリア・アクセサリーと言ったものから、この世に1点しかないアートまで幅広い商品展開をしています。ご覧になりますか?」
彼は「ぜひ見たいです!アートには目がないので!」と得意気味にアルテミスへ伝えた。アルテミスは謎のカードを2枚手渡し、触れた瞬間、脳内に幾つものMYINKブランド商品がまるで美術館の作品のように並んだ。
彼はそのデザインのレベルに圧倒され、画面から視線を動かせずにいた。今はまだよく分からないが、何かを伝えようとするメッセージ性が身体中にダイレクトで伝わってくる。分からない事が悔しい・・・。一体どんな風に、どんな人と出逢えばここまでの作品が作れるのか。今までの自分が得意げに集めていたものとは、根底から何かが違っていた。
「これが・・・本物のクリエイティブ・・・」
彼の頭の中に二度目の稲妻が落ちた。呆然としていると、アルテミスはこう言った。
「商品交換の他に、限定の記事閲覧や企画会議への参加権、MYINKとのコラボレーション企画や各種デザイン・プロデュースなど様々な特典を受ける事ができます。」
次の言葉が彼を驚かせた。
「このブランドと出会った事で、乱雑にあなたの部屋に飾られているアートなんかとレベルが違うでしょう?」
「!! なぜその事を・・・?」
「我々は”夢のある人”を応援していますから。」
アルテミスはニコリと笑みを浮かべた。よく見ると、アルテミスの背後にあの時の招待状が何枚も置いてある。まさかこの人が・・・。
「それでは今からこの世界を思う存分楽しんでください。これからの生き方や仕事に活かせるアイデア。様々なものがこの世界で手に入るかもしれません。」
そう告げると、アルテミスはまばゆい光を放ち消え去った。
彼は驚きを隠せないまま、呆然と立ちすくむ。
今までの出来事をしっかりと思い返し、MYINKと言う世界で生きていく覚悟を決めた。MYINKの作品が欲しいのもあるが、このハイレベルな世界の住人との交流、最先端の世界を構築し、今まで存在も知らなかったクリエイターKAZUAKIのスキル・知識を盗むために。
そして実世界でそのスキルを活かし、遠い昔描いていたあの”夢”を叶えるために。